pleetm's blog

日々考えた事や読んだ本について書くブログです。自分の書いたことって相手にどう伝わるのか、興味があるので、お時間ある方はコメントしていただけると嬉しいです。このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

岡潔対談集 (朝日文庫)

読みました。 数学者岡潔と司馬遼太郎、井上靖、時実利彦、山本健吉との対談。 わかるとは、 ・形式的にわかる。 ・知的理解をする。 ・意義をわかる=全体における個の位置がわかる。 の段階がある。 そして、「情緒」が認識の根底である。 未来に直面する…

とっておき作品集

読みました。 佐野洋子さんの名前を聞いたことがないひとがいるかもしれません。けれど、彼女の作品の一つである「百万回生きた猫」を読んだことのない人はあまりいないのではないでしょうか。それくらい実は有名な作家である佐野洋子さん。 彼女は童話の作…

非色 有吉佐和子

読みました。 人を分つものは何か。非色(色に非ず)。それが 本書のテーマです。 時代は戦後。 笑子は、日本にいるアメリカ軍人トムと国際結婚する。トムはニグロ(黒人)であり、トムの帰国ののち、笑子も渡米する。そこで見る黒人世界は想像を絶するもの…

ひとり暮らし (新潮文庫)

読みました。 情熱の希薄な私は愛に対する憎しみという感情にも薄くそれは処世の上では役立つかもしれませんが、それがかえって人を傷つけることもあると自覚しています。 底にあるのは無関心ですね。無関心は無関心のままでいい。本人の決断はその無関心の…

迷走生活の方法 福岡伸一

読みました。 動的平衡がモットーの福岡先生です。世の中のさまざまな出来事を生命的な観点から示唆を与えてくれます。 例えば、規範や制度については、これらを生命のありように当てはめるのは誤りと言っています。つまり、生命のありようを相対化したのが…

断弦 有吉佐和子

読みました。 有吉佐和子のデビュー作とのことです。この重厚な文章を二十歳を少し過ぎた頃に書いたということが驚きです。落ち着いた文体としっかりとした調査・取材に基づく文章です。そして、本書のキーとなる「音」を言葉で表現するという難題に挑み、そ…

新恋愛講座 三島由紀夫

読みました。 硬い文章がイメージに浮かびやすい三島由紀夫ですが、読みやすい大衆向けの作品も多く手掛けています。ただし、とっつきやすいジャンルの本であっても、やはり三島由紀夫らしい信念が貫かれていて、この嘘をつかない性格が多くの人の興味を惹く…