読みました。
動的平衡がモットーの福岡先生です。世の中のさまざまな出来事を生命的な観点から示唆を与えてくれます。
例えば、規範や制度については、これらを生命のありように当てはめるのは誤りと言っています。つまり、生命のありようを相対化したのが人間であり、それは「言葉」によって、本来的な掟(生殖し子孫を増やす)から自由になり、この自由に価値を見出した。だから、掟の外側にある「言葉」の約束は大事にしないといけない。
と書かれていました。
現代は言葉に溢れ、言葉が消費されている時代だからこそ、「言葉」の価値を再認識する必要があるのではないか。
反対に、論理を尊重しすぎると、それは生命体としての人間を滅ぼす武器ともなりうる。
言葉を大事にするということと言葉どおりにやる、というのは似ているようでいて大きく異なります。この差を嗅ぎ分けて生きるという事が生命体としての人間なのかもしれません。