pleetm's blog

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自分ごとの政治学

政治とは何でしょうか。

これって政治的だよね、というと自分の意思の届かないところで起きていることだからやいやい言ってもしょうがない、という意味で使われることが多いのではないでしょうか。それほどに、政治とは知らぬ間に自分たちから遠く離れてしまったもののように思います。

 

しかし、本書の冒頭で、政治とは以下のようなものである。と著者の中島さんは言います。

「簡単には分かり合えない多様な他者とともに、何とか社会を続けていく方法の模索」

 

人間がそういうやっかいな存在だということを前提に、分かり合えない他者と対話し、互いの意見を認め合いながら合意形成をしていく。あるいは、共存するためのルールを定めていく。それによって、一人ひとりの幸福を追求するための土台を作っていく作業を「政治」と呼ぶ。

 

つまり、政治とは、わからないからお任せする作業なのではなく、わからないことから始める作業のことを政治と呼ぶのだと思います。そのように考えると、政治とは、わたしたちの生活のどこにでもあまねく存在していて、広く考えられている「政治」よりももっともっと身近なものである、ということがわかると思います。

政治の本ですから、保守とリベラルについて、等勉強になるところもたくさんありますが、特に印象に残ったのは立憲主義についての説明でした。

立憲主義とは、一般的には「憲法は国民が政府を縛るものである」という考え方だそうです。それは、言い換えると、立憲とは、いくら過半数の人が「こうしましょう」といってもやってはいけないことがある、憲法による制約がある。

ということと解されます。

では、そのノーというのは誰なのか。

中島さんは、

それは過去を生きた人、つまり「死者たち」である、といいます。憲法というのは、過去の人が積み重ねた失敗の末に、経験値によって構成した「こういうことはやってはいけない」というルールです。

 

現代はなぜ憲法が揺らいでいるのか。それは、

経験値、慣習や伝統を平気で無視する政治家が出てきた。それによって憲法の安定性が損なわれている。

こう言ったことは、憲法に限らないかもしれません。今まで、なぜそのようにやってきたのか、時代に合わずに変えるべきところは変える必要があるかもしれませんが、会社でも、家庭でも「運用」という経験値でうまく繋いできた、というのがこれまでの世の中だったように思います。その知恵は全てが言語化されているわけではないため、明文化したルールになっていないことも多いです。むしろ、書かないことにより適切なバランスが保たれていたという部分もあるかもしれません。つまり、書いてしまうことによって、書いてないことはしなくていい、とかダメと書かれていないからしても問題ない、とかいうふうに解釈する風潮が出てきました。最低限のダメ、がなぜそう書かれているのかを理解せずに、文字通りにしか解さない、むしろそれを尊ぶ風潮さえある気がします。

それは、

死者の存在を無視して、生きている人間だけで物事を決定しようとする。それは生者の奢りに過ぎません。

死者が残してくれた世界を私たちが生きている、ということは、自分たちが未来の生者に対して世の中を引き継ぐことでもあります。私たちは、昔の人が手渡してくれた世の中を将来の人により良い形で託していく必要があるのだと思います。今が良ければいいではなく、今をよく生きる、ということが大事なのだと考えさせられます。

 

What is polictics?

When you say 'this is politics', it often means that the matter is far away from your reach, and it therefore can not be changed by us.

However, this book tries to make politics get close to us by saying,

'polictics is a process of rule and consensus making for coexistence on the premise that we are all different and can not understand each other.'

Simply put, politics is not a practice of letting thing go without interferring because of disagreemet, but get started based on disagreement.  This thought gives us a sense that politics is much nearer neighbor to us.

One of the most impressive points of the book was about constitutionalism. Constitutionalism is basically something that have a principle of no change even if more than half people agree to change.  

Who says no about the change ? The dead, in other words, accumulation of people who lived in the past.  This is because constitutionalism involeve a rule that was defined based on knowledge and experience of people in the past about what should not be done regardless of the number of agree or disagree.

These days, this constitutionalisum is under pressure because of the advent of politicians that easily neglect wisdom, custom and tradition.  I wouldn't say we have to maintain a rule forever, but I think it is significantly important to understand the context in which the rule or princilple has been admired and respected until now.

We live in the world people in the past left. This means we are in the position where we take it over to the next generation. Therefore we need to think of how we can pass the our world to the next generation in a better way.  For the sake of this, we need to live 'well'.