pleetm's blog

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僕ならこう考える―こころを癒す5つのヒント

読みました。

僕は割に吉本隆明って人が好きで、難しいと言われているそうなのですが、自分にとっては全くと言っていいほど、わからない部分はないと感じます。もちろん、それは自分の思い込みだったりして、わかっていない部分もあるのだと思うけどちょっとかしこ目の友達が話しているのを聞いている、そんな感じです。わかると言っても、同じ考え方ではなくて、あくまでうんうん、そういうふうに考えたらそうだよね〜、とおもいます。

本書は人生の質問に答えるようなかたちなのですが、いくつか、面白いと思うのがありました。

一つは「親の金であそべ」ということ。これ特に大学生くらいの時に、感じた人が多いかもしれません。勉強もせんで、親の金で暇持て余して、という時間を過ごした人は少なくないのではないでしょうか。吉本さんはこの時に感じる「ある種のやだなぁ」という気持ちを感じておくことが大事、といっていて、あぁ、確かにあの気持ちってあるのとないのとでは大違いかも、と思いました。

吉本さんは「金を出してもらうのは嫌だと思いながらも遊んでいるそのつらさ、こたえられないつらさをその時期クリアすることが大事。これがこころの幅、ゆとりに繋がる」といいます。

逆に言えば、「親が金出すのあたりまえ」とか、その時に金のことに気を使っていなければ、そういう言葉にできないもどかしいつらさ、みたいなことを感じることなくおおきくなるのかもしれません。あの、なんとも言えない、すんません、と頭を下げながらベロを出している、でも心ではありがとうと言っている、その3種の感情が入り混じった感覚が「ある」のと「ない」のとでは、ひととしての大きさみたいなものに影響するとおもいました。これは言われて、確かに、とおもいました。

吉本さんは、ぼくの印象では、こうでなければならない、というのがあまりない人です。質問に対しても答えているようで答えていなかったり。むしろ、答えるときの姿勢や自分の 位置付けを確認して言語化するということに長けているのではないかと思いました。