pleetm's blog

日々考えた事や読んだ本について書くブログです。自分の書いたことって相手にどう伝わるのか、興味があるので、お時間ある方はコメントしていただけると嬉しいです。このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

アラスカ物語(新潮文庫) 新田次郎

読みました。

最近なんとなく読書から遠ざかっていたのですが、読み終えることができました。本を読むという行為は、簡単なようでいて、案外難しいものなのかもしれません。時間があっても、すぐにテレビをみたりケータイを触ってしまったりしてしまいますし、何かと気が散ってしまいます。そういう意味でも、少しの読書習慣をもつことは、一定時間一つのことだけを行うという、少し前だと当たり前にできていた能力を取り戻す作業とも言えそうです。

さて、「アラスカ物語」という本を読みました。フランク安田というアラスカのモーゼと言われた日本人のお話です。ぼくは恥ずかしながら、この方のことを知りませんでしたが、本書は、このフランク安田の生涯を追体験できるような小説です。著者の新田次郎さんは、かなり綿密に調査をされたようで、その記述はアラスカというところがどのようなところなのか、そこで生きるとは、そこに生きる人々などを含めて、その自然の厳しさや慣習などを教えてくれるだけでなく、その環境で生き延び、その土地のエスキモーたちから慕われる存在になったフランク安田の姿を描いています。

非常に好印象に感じたのは、フランク安田をはじめとして、多くの登場人物が関係してきますが、そのどの人物に対しても、極力著者の印象操作をしないように努めている点です。これだけ熱を入れて調査をすれば、それぞれの人物への思い入れも出てくるとは思うのですが、あえてそのようなことはせずに、一定の距離を保った筆致としているところに著者のフランク安田に対する敬意を感じます。とはいっても、単に事実を羅列するわけではなく、感情表現も十分にあるのですが、絶妙にうるさくないという塩梅が、むしろ物語に引き込む力を増強させているように感じました。

フランク安田は日本に帰りたいという思いを何度かは持ちつつも、ついに日本へ帰ることはなくその生涯を閉じます。その本当の気持ちは妻にも語られることはありませんでした。彼はどのような思いをもち、アラスカに留まることを決意したのでしょうか。それは、同様に語られることのなかった、フランク安田こと安田恭輔が日本を出る決意と関係しているのかもしれません。

I recently finished reading a book after keeping myself from it for a while.  The main reason was that I didn't have energy suffcient enough to put into reading. Tha scarcity of energy keeps you away from reading and if it lasts long, it exacerbates the capability of concentration.  In this sense, this completion of one book might indicate a good sighn of recharging.

Anyway, the book I read was "The story of Alaska".  This is about a Japanese named Frank Yasuda who lived in Alaska one hundred years ago.  He was Japanese, but became a leader of a group of Eskimo. His life was full of adventure and miracle beyond imagination.  if you read it, you will be able to experience part of it.

What impressed me throgh reading is that the author always kept a good distance from each characters.  His research was so intense that it must have been hard to be objective.  But he didn't lose an objective attitude and this persistent posture makes us feel his admiration and respect to Frank.  In addition, this calls readers' attention more strongly in my opinion.

Ever since Frank had got into Alaska, he had never gone back to Japan.  His thought has never been revealed to anyone, even to his wife.  What made him decide his mind to stay in Alaska?  Noboy knows, but it might be related to the reason he left Japan at 19 years old, which was not told, either.