pleetm's blog

日々考えた事や読んだ本について書くブログです。自分の書いたことって相手にどう伝わるのか、興味があるので、お時間ある方はコメントしていただけると嬉しいです。このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

沈黙する知性

読みました。

対談形式となっているので、読みやすいと思います。

そうだよなぁ、わかってるんだけどなぁ、できないんだよなぁ、ということも含め、読むとやはり勉強になります。

まず、知性・知的能力といったとき、何を意味するか。

それは、「こうだったかもしれない世界」を想像できるかどうか。1942年、ミッドウェー海戦を受けて敗戦処理を正しく行えた日本。あの時あの選択をしなかった自分。そういったことをどれだけリアリティをもって想像できるか。

それがなぜ知性なのか。なぜそんなことを考えないといけないのか。それは、様々な外部要因で変わりうる世界や自分の中で、絶対に変わらないものを発見できる能力とつながっているから。その能力が備わっていれば、自分の中で変化しうる部分と本質的に変化しない部分のグラデーションをはっきりと認知できるし、そうすることによって、あの時こうしたとしても、していなかったとしても、結局こうなっただろうな、ということが分かってくるのではないか。そうすれば、無用の「あの時こうしておけばよかった」という後悔も減るのではないか、と感じます。それは反省しないことでも後悔しなことでもなくて、人は、考えることによって前を向けるのだ、ということを教えてくれているように感じます。だから、なぜ知性が必要か、と問われれば、しっかりと前に進むためだと言い換えることができるかもしれません。

自分が発言する意味って何?

 

なぜ人と同じことをいってしまう人がいるのか。なぜひとと違うことを言いたくなる自分がいるのか。前者は多数派の意見に身を隠し、人を攻撃するため。後者は存在を証明するためなのだと思います。だから、人が大多数とは違う意見を言ったらそれは聞いてあげないといけない。その人が必死になっていっているのは、「自分がここで言わないと、誰も言ってくれない」と思っているから。だから、人と違うことをいう人というのは、誰でも言えそうなことは言わないし、自分の言葉の保証人は自分だとわかっている。保証人になるということが、自分の言葉の責任を持つということなのだと思います。そして、どう感じるか、感じたか、はすぐには変えられないし、一生変わらないかもしれないけど、自分が発する言葉は変えられる。そうやって、自分の言葉に「署名しているか」を確認しながら言葉を発することを少しでも意識すれば、自然と自分に寄り添う言葉を見つける言葉が見つかるのだろうし、その言葉が自分を形作る、という側面もあるのではないか、と思いました。インプットは変えられないかもしれない、けど、アウトプットは変えられるんですね。これって、こう感じたからこうしてしまう、という人がいて、それに困っているとしたら、大きな発見ではないでしょうか。

 

沈黙する知性

沈黙する知性

  • 作者:内田 樹,平川 克美
  • 出版社/メーカー: 夜間飛行
  • 発売日: 2019/11/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 You can ask yourself, "do you try to imagine the world that may be".  This would be the central piece of intelligence.  Why is it ? It is because it connects the ability to find out what does not change even if something outside changes.  With that ability, you will be able to distinguish unchangeable and changeable part of yourself.  By clarifying it, you will be able to see that you are what you are, after all, whether or not you did it. This would reduce useless regret, whichi leads you to looking forward.  And more importantly, what drives you forward is 'thinking'.  By thinking you can take a step forward.  This is intelligence.