きっとそのずれは、最初のうちは目にも見えないような微小なものだったのだろう。しかし、時間が経過するに従って、そのずれはどんどん大きくなり、やがてはそもそものあるべき姿が見えなくなってしまうような辺境に僕を運んできた。
名越康文さんの本です。
自分を支える心の技法: 怒りをコントロールする9つのレッスン (ちくま文庫)
読みました。
そこまで深く考えていなくても、人生がなんとなく不安という人は心に残る言葉に出会えるのではないでしょうか。本書が特に素晴らしいのは、人生ではこういう風に考えていくのがいいんですよ、といったことだけでなく、そのためにはどういった行動を取っていけば良いのかを示している点にあると思います。その具体的な方法というのが「行」です。
「どうせ死ぬのになぜ生きるのか」という問いだといこと。
→生きることの意味づけとは?自分の場合はそこまで根源的に考えたことはなかったと思いますが、無意識のうちに避けてきたのかもしれません。根源的な問いを考えてみることで自分の今の不安感に対しても見え方が変わってくるかもしれません。この根源的な問いに自分が対峙することになるのはもう少し年齢を重ねた時かもしれません。
実生活で立派に振る舞い、周囲の人を幸せにしていくような行いが真の悟りへの道である。
姿勢の安定と心のあんてはシンクロする。そのために「行」が大切。
効果を知識として知ってしまうとわかったつもりになり本来の効果が失われてしまう。得られるものは感覚的な経験であり、言葉になるものではない。言葉にせず、ただやることで言葉で説明できる限界を超える。これが人生を生き抜く力になる。
→自分は言葉に頼りすぎてなかったか。成功者が遠く離れて見えるのはこのやるかやらないか、やり続けたか途中でやめてしまったかという差にあるのかもしれません。自分は何か継続してやり続けているか。
心は瞬間ごとに変化し続けている。
心を「付き合いにくい隣人」として捉えることで自分の心と向き合い「自分の心」の揺れを客観的に捉える。
怒っているときは「怒っているぞ」と心の中で3〜5回ゆっくりと心の中で唱える。
→これは会話の途中でも応用できそうですよね。
心の基準点をあげることで怒りや不安といった乱れのセンサー感度が上がる。そうすることで心の掃除がやりやすくなる。
いつも心を明るい状態に維持し続けるわけではない。一日に一瞬でも「行」によりそんな時間を作る。それが心の基準点をあげることにつながる。そして、心の明るさは自分で作るという自信を作る。これはその後の人生で大きな自信になる。
自分という意識が消えていくこと。そうすることで心が軽く、明るく、爽やかになる。そのためには、対象と同調するということが重要。
これはむしろ固定観念に強くとらわれ、現実を直視できなくなった状態。自分の目の届かないところで世界が大きく変化し続けていることに想像力を働かせることがどんどん難しくなる。
こういう風にして周りに良い影響を与えていきたい。自分が楽しくて周りが気持ちよくなる。これがなかなか実感としてわかりません。具体的にはどんな行動なのでしょうか。周りの気持ちいい人を観察するということが大事なのでしょうか。頭だけじゃダメですね。まだまだです。
どうせ死ぬのになぜ生きるのか 晴れやかな日々を送るための仏教心理学講義 (PHP新書)
読みました。
社会で自分が行動し、それが他人に良い影響を与え、行動を促し、それが自分に返ってくる。 そのためにはどうすれば良いか。実例を踏まえ多くのアドバイスがちりばめられています。
読みました。
村上龍さんは基本的にすごく自分に厳しい人なのだという印象を持ちました。
多数派に加入する誘惑を断固として拒絶すること。情報や知識やネットワークへの飢えを持ちつつ少数派の立場を常に意識する。
→ベンチャーに限らず、多数派の意見だけではないはず、と複数の観点から考えを持ち続けることは非常に重要なことだと思います。その違った意見をどう生かすか。その量rの仕方が課題ですね。
好きはエモーショナルなものであり、脳の深部から湧いてくるもの。だから他人にわかりやすく説明できるような「好き」は案外どうでもいい場合が多い。
→逆に言えば、言葉でうまく言い表せないけどなんか好きみたいなものが見つかれば、それが本当の「好き」なのかもしれません。さらに大事なのは、なぜ好きかはわからないとは理解しつつもその「好き」に影響を与えたような事柄についても掘り下げてみると何かヒントがあるような気がします。
一人でも十分にやっていける人同士が信頼とビジョンを共有することで初めて理想的なパートナーとしての一歩を踏み出すことができる。
目標は達成されるべきものであり、夢のように語られるものではない。だから目標を持つということは基本的に憂鬱なことなのである。
→憂鬱で楽しくない、と思っているときはそれは目標に向かってもがいているときなのかもしれません。自分に対してあきらめず、期待できていることの裏返しとも考えられるような気がします。
リラックス、集中できて仕事ができている人は実はオン・オフの区別がない。全力で妥協なく終わらせたいという欲求はあるが、早くオフを楽しみたいとは思わない。どんなことにも成長の糧を見つける。
金以外の価値を社会および個人が具体的に発見できるかどうか。
→自分はこのあたりがぶらついています。あえていえば成長すること?が生きがいなのでしょうか?
どういう対応策をとるか、どこに問題があるか、何をすればいいか、をわかっていて、この方法がベターだと思うので全員で解決していきたいと考えることができる人。
仕事とプライベートにおけるその人の優先順位がその人の人生。
アイデアを生む発想力、それは遍在する膨大な記憶を徹底的に検索し、適したものを意識の表面に浮かび上がらせること。そして、他の誰よりも長い時間集中して考え続けること。
→無意識の力をおおいに信じて、その内なる声をできるだけ敏感にキャッチする。意識だけで生活して忙殺されているとその声は聞こえなくなる。そして、根も葉もないような、出口のないようなことであってもずっと継続して考え続けること。そういう人にしか答えってもしかしたら見えてこないのかもしれません。
よくあることですけど、答えってわかった時にはシンプルで思っていたよりもずっと自分に近いところにあって、だからこそ見つけられないものですよね。自分は諦めずに継続して何かを続けることができているか。
見ました。
会話のやりとりが軽快かつ魅力的で、コミュニケーションする上でとても参考になるのではないでしょうか。
また、男のホームグラウンドに入った時点で女性の負けはほぼ確定してますよね。自分の知らない魅力的な世界を知っていて、それをちらりと見せられたらまんまとはまってしまうのではないでしょうか。
そして、何度か劇中に出てくる、「恋は完成しないからロマンチック」という言葉。これをちゃんと頭の片隅に置いておけば変なことにならずに恋をたのしめるような言葉だと思いました。
もう一つ思ったことは、恋に限らず一度物事に情熱的にハマりきった方が、抜ける時に潔く抜けられるのではないかと2人の女性主人公の行動を見て感じました。逆に妙な倫理観みたいなものに支配されて、中途半端だとあとあと尾を引いいているような。
見ました。
すべて自分が作り出した幻想だったという結末。自分の頭ん中が具現化されたら本当に起きてしまいそうな、自分がどのように外界を捉えているか考えさせられる作品。
シークレット・ウインドウ コレクターズ・エディション [DVD]
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読みました。
『嫌われる勇気』と内容はほとんど同じです。内容が少しかちっと書かれているということや、アドラーその人についての生い立ちについても記述がなされています。
理解のしやすさからいっても 『嫌われる勇気』の方が格段に上です。
いろいろ読みましたが、ひとはありのままでよくて、それをどう評価するかは自分とは分離して考えるということ。人を評価するというのもあまりよくなくて、そこに介入する主観というものをできるだけ取り払う必要があるということ。その上で、相手の立場に立って、相手の言動の流れに寄り添い、相手を理解するということに神経を集中することでより良いコミュニケーションになりうるということ。そのための身体的技法も幾つか開発されているということ。
そして、自分の行為や存在が他者に貢献しているという自己肯定感を持つこと。
そのためには、自分の体験している「いま、ここ」に集中してアンテナを張り巡らすこと。アンテナを張り巡らすっていうのはつまり、好奇心を持つということ。好奇心を持つということは自分というフィルターを通して社会を見るということ。つまり主観に戻ります。それはつまりありのままでいることhじゃ自動的に個性的であるということで、それ以上でもそれ以下でもなくそれを受け入れるということ。
さらに主観で物事を見ているということを俯瞰的に認識しておくことで、泥沼に入り込むことを防げるということ。
わかりにくいですが、こういうことかな。
アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために (ベスト新書)
見ました。
孤独とは?
死を身近に置きながら、どう生きるのか。生きる意味があるのか。
ラスト15分は語られる言葉すべてが重い。。
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