会社の労働環境、条件、将来の姿、現状分析とその理由等、勉強になる点がたくさんあります。
日本の雇用条件、特に正規と非正規の違いはもはや差別的な階級制度であり、どれだけ非正規雇用の扱いがどうなっているか、という点は不勉強ながら想像を超える非人道的なものでした。
この状況は、既得権益を失いたくない正規雇用者たちが暗黙のうちに守っているので、なかなか壊れることはないとおもいます。むしろ壊すことができるのは、日本が現状の会社組織のままではどうも立ち行かなくなり、既得権益を貪る正規雇用者たちが海外に給料を求めて出ていくことが起きて初めてなしえるかもしれません。
しかし、その時には日本で働くなんの専門知識を持たないゼネラリストを雇うような国はもうどこにも存在しない、ということになっているのでしょう。そして、日本の会社はますます貧困に、既存のパイを卑しく奪い合って生きていく餓鬼のような世界になってしまうのかもしれません。
そこから脱却する方法についてもいくつか例示がされていますが、あらためて自分がどうしていくべきか、考えさせてもらえる本でした。