pleetm's blog

日々考えた事や読んだ本について書くブログです。自分の書いたことって相手にどう伝わるのか、興味があるので、お時間ある方はコメントしていただけると嬉しいです。このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

おとなの進路教室

よみました。

自分が何をしている人間なのか、話さないと伝わらない。ただ、話したところで、正しく伝わるわけでもないし、誤解されることもある。だからと言って、何も言わなければ何も始まらない。とすると、誤解は恐れず、おもったことを言わねば、となるかもしれないが、そう簡単にできることでもない。

それを少しでも助けてくれるツールがコミュニケーションであり、言葉だと思います。つまり、自分が理解されなくて苦しんでいたり、理解できなくて苦しんでいる人は、他人と自分を橋渡しする言葉を上手く使えていない可能性がある。

ただ、ぼくはこの本を読んでいて思いました。自分は人と人とは、理解しあいたいし、その関係を深めたい、それが根源的にある欲求だから、コミュニケーションとしての言葉という話は成り立つのだと思います。だけど、世の中には、これを根源的な欲求として持たない人がいることも確かなようです。つまり、自分は自分を表現する努力をしたり、自分の足りない部分を改善するつもりはないけれども、私は私のままでそれを理解しなければ話はできない、と考える人もどうやらいるようです。

人は社会的な動物であるという、前提を否定するような人に対して、どのようにコミュニケーションをとるか、それもまた、これからの社会の課題なのではないか、と思います。つまり実は、言葉をわかっていない人がすごく多いのではないか、わかっていると思いこんでいてわかってない人が実は相当する居るのではないか、と日々感じるからです。しかも、それは、若いから、年とっているから、とも関係ないようなのです。お年を召した方でも、どうやら、相手を理解しようとしない(なぜか?しているとおもっているから!)、そして自分の理解のとおりでないとそこで思考は停止し、アップデートがされないということを繰り返しているように思います。そのような人はこのような本は手に取らないのでしょうし、でも、コミュニケーションができると思いこんでできていない人がそこかしこに増えてしまうと、どんなに感がて、一生懸命伝えてももう伝わらないのかもしれない。本当に言葉というのは力を持っているのか。本書を読みながら、まだ言葉に力があるのなら、それに気づいた人は少しでも言葉の運用能力を上げていかないといけないと思います。また、それだけでなく、伝わる人に伝えるだけでなく、伝わらない人にどう伝えるか、も考えていかないといけないと思いました。

 

おとなの進路教室。 (河出文庫)

おとなの進路教室。 (河出文庫)