pleetm's blog

日々考えた事や読んだ本について書くブログです。自分の書いたことって相手にどう伝わるのか、興味があるので、お時間ある方はコメントしていただけると嬉しいです。このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

そうか、君はもういないのか

 小説家?文筆家?である城山三郎さんの本。

自分の妻である、容子さんとのエピソードを綴られています。

本書の中で容子さんはとても愛くるしく、描かれており、城山さんは容子さんのこの天真爛漫さにいくら救われただろう、その屈託なく生きる感じがいくら白山さんにエネルギーを与えたのだろうと思いました。読んでいて、終始、そのような感謝というか、深い感情を、でも淡々と書かれていて、読む人の心にしっかりと根付くような感じがしました。

人生のパートナーとは、支え合い生きていくのでしょうが、でも読んでいて思ったのは、(書かれていたかもしれませんが)、お互いの領分を犯さないで尊重し合いながら共存するという形を取れていることに、このような関係の稀有さ、尊さ、を感じました。なかなかお互いにこうはなれないものなのかもしれませんが、不満のない形でお互いが共存するためにはこのような関係性がとても理想的に思えました。このような伴侶を見つけることができた城山さんはやはり幸せ者だし、容子さんもそうだったのだと思います。

 

そうか、もう君はいないのか (新潮文庫)

そうか、もう君はいないのか (新潮文庫)