後半部分の考察は圧巻です。
日本という社会をこれほどまでに言葉で的確に表されていることに驚きを隠せません。
まさに、思っていることを言葉にしてくれた、と感じました。
日本には文化は生まれるが、文明は生まれない。
異文化理解とはなにか。
それは、自国の文化を愛しつつも、それが他の文化にとっては標準とはならないことを知って、適切に振る舞えること。
自国の文化に違和感を感じても、それを相対化し、どうにか折り合いをつけて生きていけること。
新幹線の輸出がうまくいかないこと(安全神話への固執)と戦時中の零戦(不敗神話の崇拝)、安倍政権の勘違い。
これには全て共通点がある。それが日本の文化なのだということ。
一人でも多くこの本を読んで、現実を客観的にみることができる人が増えることを願ってやみません。