読みました。
鹿男あおによし等で有名な 万城目学さんのエッセイです。
読んでいてとにかく面白いのはその独特な言語表現だと思います。
日常の風景をとても楽しいものに見せてくれます。
その表現が生まれる裏側には、並外れた観察力と人と違った視点があるのだと思います。
万城目さんの文章を読んでいると、そういう努力をして、迷って、悩んで、自分で笑ったりしている姿が読んでいて思い浮かぶような、そんな気がします。だから、親近感がわいて読んでしまうんだろうと思います。
特に読んで面白いと思ったのは、三人やわらか問答(万城目学、森見登美彦、綿矢りさの鼎談)です。
テーマは「それぞれの21歳」。
それぞれが21歳のとき何を考えていたか、どのような生活を過ごしていたか。どうして小説家になろうとしたか。など、その年齢だからこそぶつかるいろいろな悩みや考えを語り合います。
自分との向き合い方にもそれぞれの個性があり、少しずつ前に進んできた、そんな部分を垣間見ることができました。
笑えて、考えさせられるところもある、そんな本でした。