pleetm's blog

日々考えた事や読んだ本について書くブログです。

ごはんぐるり

読みました。

西さんは感覚が澄んでいます。身体で捉えるということに重点を置いていると思います。

西さんの文章は、大人になっていく(年をとっていく)自分と、それに取り残されている内面 の自分との違和感を繊細に捉えて表現していると思います。

西さんが体験することは、一般の人も体験するのと同じような、何気ないことなんだけど、その感受性がすごく敏感で、しかもその感覚を言葉にできるというところが、多くの人が共感できる理由なのではないかと思います。

人間らしさ

西さんは人間らしさが好きと書いています。なんでも正解を選びすぎてると信用ならない。その人のいびつな部分、変態性がその人の人間らしさなんだと言っています。

その人が、欠点などを隠そうとしても隠しきれないところや、見えないところでやっている努力とか、明るく見せて実は悩んでいる部分とか、その人から滲み出てくるもの、それが素敵なんだと思います。

そして、それを人に見せられる心を持っている西さんのことをみんな好きなんだと思います。

お洒落

着飾ることではない、みせびらかすことではない、自分の心地良いことを、貫き通すということ、それがお洒落なのだと私たちだって実は、知っているのだ。  

フィンランドには日本の「お洒落」に当たる言葉はないそうです。フィンランド人がやっていること。それは日本人から見たらお洒落に見える。だけど、彼らは「心地いい」と思ってやっているだけ。

心=身体に素直に行動しているんですね。行動の決定に自分との対話を伴っているのだと思います。周りの目や常識とかじゃない。心と身体の声に耳を澄ませることはすごく大事なことだと思います。日本人だって、それを忘れたわけじゃないはず。フィンランド人をみて、「お洒落」と思えるんだから。

味噌汁

私はいつから、味噌汁に出汁をいれることを覚えたのだろう。
初めての朝食を作ってから、今朝の朝食を作るまでの間に、私はどうやって大人になったのだろう。そもそも大人になど、なれていないのかもしれない。
あのときの勇敢な私は、もう、うんと遠くにいる気がするのだ。

これ、読んで、じーんときました。いろんなことを素通りして、あの時のような感覚で物事を感じなくなっている。大人になるってもっとかっこいいことじゃなかったっけ?なんか小さいころ考えてたような大人になれてないんじゃないか?と思ったりします。

年齢を重ねると、生きるということに器用になっていく感じがします。でも、それは、心に一枚薄い壁をたてて、100%では受けないようにしていくことのように思います。それによって、うまくいくことも多いんですけど、肝心な時には、やっぱり100%で受けなきゃいけない。

壁をなくす練習も時にはしとかなきゃ「あのときの勇敢なわたし」は永遠に自分からいなくなっちゃうんじゃないか。自分のどこかに「あのときの勇敢なわたし」がいてほしい。

それが、自分と自分以外の人を理解することにもつながるのではないかと思っています。

ごはんぐるり (文春文庫)

ごはんぐるり (文春文庫)

 

 

 

ごはんぐるり

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