よみました。
世の中の見方の鋭さは群を抜いているのではないでしょうか。分析力がすごい。
RPGは資本主義ゲーム
RPGには分業と熟練をベースに各人の強みを活かしたバランスの良いチームを作り、勝ち抜いていくという資本主義のエッセンスが凝縮されている。
しかも、そのゲームの攻略法でパフォーマンスの質がわかるといいます。
不確実な状況において効率よく解を見つけ、組織の中で 他のメンバーと差別化して組織目標に貢献する。
つまり、
ひたすらレベル上げするタイプか、多少のリスクをとり、ゲームの全体像を把握してショートカットを出すタイプか。組織のトッププレイヤーには後者が多い。
と述べられています。確かにこのような傾向はあるかもしれませんが、トッププレイヤーたちは、上記の能力に加えて、「ゴールは何か?」という問いを立てる能力も優れているのではないだろうか、と思います。この2つの能力を身につけた人がトッププレイヤーとして活躍できているのではないでしょうか。
人とコンピュータの融合
コンピュータはそのアルゴリズムによって人の趣味・趣向を分析し、その人に適したコンテンツを提供してきた。その結果、人の趣味は自分の範囲に収斂し、「タコツボ化」してしまっている。
そして、
その結果、様々なコンテンツはコモディティ化し価値が下がってくる。
新たな価値を生み出すのは、このデータベースとそれを戦略的に判断するという人の能力とを組み合わせたハイブリッドモデルである。
ここで述べられている戦略的な判断というのは、つまり、
仮説の構築能力、「もし〜だったら・・・」と考える能力。全く異質な2つのものをつなげて価値を生み出すという能力は人間しか持ち得ないもの。
であると書かれています。
会社を評価する3つの市場:商品、資本、人材
どのような人材が、どの企業からどの企業に移ったか。それが企業の先行指標となりうるインサイダー情報である。
人材市場からわかること、それは、
淘汰される企業は社会に必要とされているものを必要なコストで提供できていない。
ということ。
個人はどうあるべきか?
・コモディティ人材にならない。
・今いる分野を再点検する。業界のことを知り尽くし、新しい仕組みについてアイデアを持つ。
・勝てる土俵で徹底的にやる。
自分の意見を固定しない。
自分は絶対間違っていないというバイアスが生まれ、都合の情報のみ取り入れしまう。
だから、
自分の仮説と逆の考え方や事実を探し、それがどの程度信頼出来るのか、という反照的な視点で確認していく。
科学的でありたい、そしてそれこそが俯瞰的な視点の訓練になる。世の中を、エネルギーをかけて見てみる。生き方にもつながるように思います。
イノベーションとは
異質な2つをつなぐ。隠された武器庫は、自分の知らない思考様式、学問体系、先端的な知識。
とにかく、自分と違う考え方に触れるということがイノベーションにつながるのだとおもいます。
意思決定の3レベル:戦略・作戦・戦術
日本は、戦術、作戦レベルで勝つことができても、戦略がないために最終的に失敗する。日本の特質になっている。状況の変化に対応出来ず、自己革新と合理性の追求ができない。戦争もブラック企業も、メーカーの没落も同じ。
痛いほどわかります。社会もそうですが、個人。この意思決定の苦手な感覚がずっと染み付いてしまっている。そんな気がしています。
戦略的思考で分析する
すべて紹介できなかったのですが、戦略的な思考とは、以下のようなことかな?と思っております。
・アナロジーの利用
・勝てる土俵を分析する
・不都合な情報を取り入れる
・社内外のネットワークを構築する
・プラットフォーム(顧客・プレイヤー・参加者)という目線で見る
・ブランドの価値の作り上げ方