pleetm's blog

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村上さんのところ

読みました。

村上春樹さんに対して、ご自身への質問や、人生相談、くだらない質問など、様々なジャンルを問わない質問に対し、率直に、そしてユーモアたっぷりに回答するという本です。村上さんの人となりがおぼろげながら分かるような気がして、とても面白いです。

全体の読後感として、系統立っていないことの面白さというものを感じました。断片的な質問・回答の連続を読むことでつくられる村上さん像というものも読者それぞれに異なるのではないでしょうか。

一部心に残った言葉を。

人生とは容れ物。そこに何を入れていくかは本人次第。だから「容れ物とは何か?」と考えるよりも「そこに何を入れるか」と考えればいい。

しばしば、自分ってなんだろう。自分にあったものって?と考えてしまうことも多いのですが、この言葉を読んで、自分にははっとさせられるものがありました。容れ物についてうんうん悩んでるということは、すなわち、過去の自分について悩んでるんですね。それは、現在の自分について、悩んでるわけではなかったんですね、実は。どんなものをこれから入れていくか、それを考えることは今、これから何をするかを考えるのと同じ意味ですよね。

自分については考えない。ほかのことについてどう考えるかという姿勢や考え方の中に「あなた」がいる。

これも容れ物と同じかもしれませんが、物事に対してどう反応するか、その集積や関係性といったものが自分を形作っているのだと思います。だから、捉え方そのものを客観視すること、そして、それについて、悲観的になることも、楽観的になることもなく、受け入れていくということが大事なのだと思います。

最初から見えてるものを見つけたって、あまり意味はない

その通りなのですが、心に響きました。

我々はとかくシンプルな答えを求めがちです。発見できない、その瞬間のモヤモヤした状態こそが無益に見えて実は有益なものなのかもしれません。

本当に大事なことは、多くの場合、痛みと引き替えにしか手に入らない。

失敗しても、そこで考えて、もがいて、本を読んで、次の行動へ。それで失敗してもダメな方法がわかったと考えるしかないですね。それが唯一の方法なのだと感じます。

自分のことは自分の自分で考えて、自分で判断し、自分で責任をとっていくしかない。

自分はまだ人のせいにしがちです。この考えが腑に落ちるまでもう少し覚悟がいりそうです。未熟です。

生産性の高いものばかり追求していくと、人間がだんだん薄くなる。

実感としてすごくわかります。自分は仕事をしていて生産性をあげるということに疲れました。やればやるほどファストフード化というか、流れ作業というか、そうなってしまって、非常につらいです。

人生というのは長距離レース。途中経過は気にせず、自分のペースをつかむ。

ついつい周りを見てしまいます。すぐに結果を欲する。こういう自分から早く逃れたい。

やりたいことが向うから自分のところに来るかもしれない。それを見逃さないようにする。下手をすると見落としてしまうから。いつも目をしっかりと開け、耳を澄ましていること。それが大事です。
自らに正直な自分だけを愛していると人生はいささか薄く、一面的になっていくんじゃないか。という気がしなくもない。
一言でいえばいろんなことを諦めていくことだと思う。良い意味でも、悪い意味でも。うまく諦められる人はうまく大人になれるということじゃないかな。
つらいことを体験した時はあまり直接的な、即効的な解決策を求めないほうが良い。「きつさ」をしっかり一人で抱えているうちに、何かしら自然に見えてくるものがある。

いかがでしたか。ばっさり言っているように見えて、前向くしかないやんと言ってくれているような気がします。

 

村上さんのところ

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