読みました。
平野啓一郎さんは対人関係等において「分人」という考え方を提唱されています。
本書はそれを小説化したものといえます。
本書で主人公の相良の心の揺れ動きが非常によく描写されていますが、
これは男性であればすごくよくわかるようなかんじょうだと思うのですが、
こういうのは女性はどう捉えるのでしょうか。
意外と共通していたりするのかな?
愛とは、
相手への深い思いやりや献身だけではなくて、
相手のことも忘れてじぶんが夢中になれている、
それを相手が深く肯定している状態なのだと語られています。
自分が自分を気持ちのいいところへ持っていくことが
結果的に人をしあわせにしている。
その相性があった時、愛になるのかなと感じました。
だから、相手のことを考えることも当然大事なんだけど、
考えすぎて自分を偽っていないか、自分に無理が出ていないか、
我慢してないか、そんなところに目を向けてみることは
実は相手が気分よく過ごせることにも繋がっているのかもしれません。