pleetm's blog

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働くことがイヤな人のための本(中島義道)

読みました。
働くとはどういうことか、仕事ってどうしてしなければいけないのか。
現在従事している仕事に対して100パーセント満足して生きている人はそれほど多くはないと思います。
そんななかでもみんなそれなりに社会的に適合して仕事して、給料をもらって生活している。
本書ではそのような仕事をして生きていくことに違和感や疑問を持った、
様々な年代の人々がそれぞれの思いや悩みを発言していく形で進みます。
中島さんはその発言に対し、ごまかすことなく、正面から返答します。
返答するというより、正面から向き合い、認識することの大切さを伝えようとしています。
認識すること、それにより思考を進めていくこと、そのためには
体を通した認識しか方法はないのだということ。
それでいて、社会は理不尽に満たされていて、そのことも含めて体験し、考えたことこそが自分の宝になるのだと
教えてくれているように感じました。
 
漫然と自分を騙しながら仕事して生きろと言っているのではない、
その違和感(ここは自分の居場所じゃない。)という思いが消しても消しても
消え切らなければ、やはりそこから脱出するより方法はない。
そして、その体験は絶対に無駄ではない。自分の意識すしないところで、
あとになって気づくような形で必ず役に立つ。
 
だから、今、その経験していることからどれだけたくさんのことを吸収できるか、
そして、そこから脱出する体力を着々と貯めればいいのだと感じます。
そして飛び出して、でもそれで不幸になっても一向構わない。
おそらく、そうして過ごした人生は他人から見たら不幸ではあるかもしれないけど
多分「しあわせ」なんだろう。
 
自分は?
人と比べてる?
認められたいの?
 
 
自分は人生のどれだけを自分で選択したか?
そして、それ以外の「理不尽」の部分を受け入れる準備ができているか?
そんなことを考えさせられる本でした。
 
どんな辛い状況でも、なんか前を向く、ということは本当に難しいことだと思います。
 

 

働くことがイヤな人のための本 (新潮文庫)

働くことがイヤな人のための本 (新潮文庫)