読みました。
武術で有名な甲野さんと内田さんの対談。
二人は武術を通して交流があり、どちらの意見も身体を通した体験から出たものとなっています。身体を通った意見というのは、頭でっかちの「◯◯論」じゃないんですね。すごく説得力があります。印象に残ったのは以下のとおり。
教えてはいけない。
相手が自分で気づいたと思わせるように指導する。結論は相手に出させる。指導する側はそのための材料を与える。
自分で出した結論に対しては、相手も積極的になる。
問いから答えまで一番長い時間をかけた人が本当の意味で活発な知的活動をした人だと言える。
最近になり、時間というものの大切さを身にしみて感じるようになってきました。今まで無駄だと思って嫌気がさしていたことも、なんか「タダで帰れるか?!」といった、時間に対する「もったいない」意識が出てきたように思います。
だけど、これも一長一短で、時間での自分の収穫量を上げようとすればするほど、結論を急ぎます。成長を急ぎます。短絡的になります。結果、これが焦りや執着につながるということもわかってきました。
時には、ただぼうっとする時間、それが非常に効果的な時もある。
そういうことを分かったうえでどしっと構えて、いろんなものを捕まえる。身につけていく。そんな風になれたらいいのかな。