読みました。
といってもかなり前に読んでおり、思い出しながら。
城山三郎さんの小説は読んだことないのですが、本書を読み少し興味が湧きました。
本書では、人間たるものどうやって生きていくべきか?ということについて、自身の小説執筆の経験などから具体的な人物を例に教えてくれます。
気に留めておきたい言葉をいくつか。
初心とは?
初心を持ち続けるとはどういうことでしょうか?それは今の自分に安住せず、自分というものを無にして吸収しようとする生き方。発信機能ばかり肥大化して発達し、受信機は壊れてないか?
今ある自分に安住しない。それが初心につながる。そして初心が人としての魅力を作ると城山さんは言います。
人はその性格にあった事件にしか出会わない
こういう事件があったからこんな人間になった、ではない。
こんな人間だからこんな事件に出会った。これが真理ではないか。
これって納得させらる経験があるという人も多いのではないでしょうか。
逆に言えば自分の内面が変われば、外界が変化するということ。見方、心がけが大事なのだと痛感させられます。物事の見方を固定してしまっていないか、自己確認が必要です。
与えられた仕事がつまらなければ自分で作っていく
初心を忘れずに吸収し続ければ、視点が増え、どうしたいかが見えてくる。与えられた仕事がつまらないのなら、面白いことを考えてやればいい、と。
これは難しい。。。ですが、何事にも独創性や新規性というものは必要で、それは与えられたことを求められたとおりにやってるだけじゃあ育まれない。他のインプットがあって初めて違う見方ができるんですね。
教育なんかにも同じことが言えそうです。本当の個性や独創性って学校の外で育まれるのでは??結局はその人がどんなアンテナを持っているか、どう広げ、進化させるかは個人に委ねられているんですね。
父から息子へ
・とにかく準備しろ
・とにかく挑め
・とにかく人に信頼される人になれ
・愚痴をいうな。得意になることは5分で忘れろ。嘆くべきことは1秒で忘れろ。
会う前からその人のことを十分知っておけ。握手してからでは遅すぎる。
やってみないということが人生最大の失敗。
騙されるのは、自分が騙した相手のことをよく知らなかったから。
信用とは極めて細い糸のようなもの。
蟻、トンボ、人間であれるか。
蟻のように夢中で働いて、それだけではだめ。
トンボのような複眼で持って幅の広い見方ができるか。
それでもなお、人間でありうるか。
過去記事と絡めると、技術をあげていくのも大事。そして愛。といったところでしょうか。
人間を支える3つの柱
セルフ:自分だけの世界
インティマシー:親近性。親しい人たちに支えられて今の自分がいる
アチーブメント:達成。目標。これが生きがいにつながる。
以上。