読みました。
(といっても「動的平衡」をまだ読んでおりません)
本書の構成は人々のふとした疑問、悩み、相談について、福岡さんが問題を半分すりかえつつ答えてくれるという本です。
すりかえらえているのですが、何か納得してしまう、そんな不思議な語り口が魅力です。このような考え方ができるのも実際には色々なことに対し、人一倍真剣に向き合ってきたからこその答えでしょう。とても素晴らしい方なのだと思いました。
こんな方が近くにいたら、相談したくなるでしょうし、相談してよかったと思えるのではないかと思いました。
自分もこのような考え方、答え方ができるよう、日々知識だけでなく、あともう一歩踏み込んで考える癖をつけないといけないと感じます。
いくら本を読んでいても、私たちはとかく知識(=情報)の収集になりがちです。その得た知識を自分の今まで持っている経験と重ね合わせて何かもう一歩深く考察できないか、それが自分の考えを構築することにつながっていくのだと思います。
では、ぼくはこの本を読んでどのような応用ができるか。
すぐに答えは出ません。
だけれども、日々の生活の中で理由なく分かったつもりになっていること、そこにもう一度目を向けるようにしていきたいです。
情報の流れが早くなったといっても、それを処理していくのは人間です。人間は人間の速さでしか処理をできないんです。ならば開き直って自分の射程距離のものをちゃんと咀嚼していくといことに徹するということがこの情報過多の時代でちゃんとアウトプットしていく方法なのではないかと感じます。でも、その射程距離を延ばす、広げるということも同時に大事であるということも覚えておかなくてはいけませんね。
福岡さんのようにはなれないかもしれない。でも自分の目で、自分なりの味方で物事を見ていく、判断する、そこにちょっと自分の経験や知識といったスパイスを混ぜる。ということを目標にしていきたいと感じました。
なんというか、この時代、この場所に、一人の人間という生物として生きているというとは、宝くじに当たるよりもすごい奇跡なんですね。その奇跡に選ばれた存在なのだと思うと、何か自分の嫌なところも大事にしてあげたくなるような、そんな気持ちになります。
脱線しましたが、こんなことを感じさせてくれた福岡さんは本当に豊かな方なのだと思います。興味のある方はぜひお読みください。