pleetm's blog

日々考えた事や読んだ本について書くブログです。

日本辺境論

日本辺境論(内田樹

読みました。

日本人のマインドや日本という国について、その辺境性を切り口に論を展開しています。切り口が1つなので、読んでる方としても主張を捉えやすく、非常に読みやすいです。

内田さんは、辺境ラジオで聞いたことがあっただけで、本は読んだことなかったのですが、これからも少しずつ読んでみたいと思える作家さんでした。

内容はというと、

「日本人にはある種の文化的劣等感が常につきまとっている。本当の文化はどこか他のところで作られるのであって、自分のところはなんとなく劣っているという意識である。」

ということ。

ここだけ読むと、いきなりすぎて何が何やらですが、この感じ、自分にはすっと入ってきました。

例えば、ある問題に出くわしたとき、よくやってしまう対処法

・事例を探す。

・キーワードで検索する

をしてしまうことが多いと思います。これってどこかに答えみたいなのが転がっていて、それを探してるんだと思うんですね。つまり、情報の組み合わせで解決しようとしている。これも発想の1つではあるんですけど、うーんて悩んで出したブレイクスルーとはちがう気がします。

要は、日本人(というより自分)は前例のないものに対して、こうあるべきというビッグピクチャーを示し、そこに向かうための方法を考えていくというやりかたは苦手なんだと思います。代わりに、周りがやっていることをよく観察し、効率よく知識を吸収、追いつく行為は得意なんだと思います。だって、その道を行って成功した事例があるんだから。

日本人は学び上手なのです。

しかし、内田さんは、日本人のその「学ぶ力」が劣化して来ていると主張します。僕たちがまねをしようと思う事柄は、それが役に立つと先天的に知っている事柄です。この先天的に知っているという感覚(これって役立ちそう感)が近年劣化して来ているというのです。確かに、そうかも知れません。何に役立つか分からないけど、これって役に立ちそうと思って興味をもって勉強するというのが本来の学びのスタイルなのに、最近は、「何に役立つのか」を説明できなければだれも興味を持ちません。本来学びは用途の決まったものではないのですね。無人島で、木から家でも、薪でも、船でも作る能力なんです。

これからは、大きな方向性を考える能力(主張)を少しは鍛えていきたいし、学んだことの水平展開(他のことへの応用)、役立ちそうアンテナの洗練を心がけたい。

そのためには、どのようなことも一度立ち止まって考えるようにしなければいけないのか?

 

日本辺境論 (新潮新書)

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