pleetm's blog

日々考えた事や読んだ本について書くブログです。自分の書いたことって相手にどう伝わるのか、興味があるので、お時間ある方はコメントしていただけると嬉しいです。このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

今に生きる親鸞

親鸞の有名な言葉に、 「善人なほもて往生をとぐ、いはんや悪人をや」というものがあります。これを「悪人正機」といいますが、普通なら、 「悪人なほもて往生をとぐ、いはんや善人をや」 というところです。ところが親鸞は逆に、善人が往生をとげるのだから…

「空気」を読んでも従わない

「世間」と「社会」 学校のクラスメイトや塾で出会う友達、地域のサークルの人や親しい近所の人達が、あなたにとって「世間」です。 「世間」の反対語は、「社会」です。 「社会」というのは、あなたと、現在または将来、なんの関係もない人達のことです。 …

NHK出版 学びのきほん ともに生きるための演劇 平田オリザ

平田オリザさんは演劇という切り口ですがコミュニケーションの真髄だと思います。基本的に書かれていることは納得できますが、社会はもう一段ねじれているのでは?と感じるところもあります。 その通りだが、それが我慢に繋がるという負の側面もあるのではな…

打たれ強くなるための読書術

読みました。 「本を読む本」を日本人向けに分かりやすくし、 また、 東郷さんのオリジナルな読み方と他の人の読書論への言及、 さらに 論文作成時などのため文献の整理の仕方など 読書をしっぱなしにせずあとに生かす方法が満載された本です。 カード方式と…

ハマトンの知的生活

読みました。ハマトンが誰かは知りませんが、何度も訳されている本で人気のある本のようです。 どのような年代の人が読んでも面白いと思える部分はあるように感じます。 考察への執着と無益 自分の考察には別にもっと適当な対象があると自ら判断していながら…

天才の世界

ノーベル賞学者湯川秀樹が天才について語る本です。 一般的に天才といわれる人が天才を語るというところから少し変わってると思って買いましたがかなり面白かったです。 語るのに選ばれた天才は 弘法大師石川啄木ゴーゴリニュートン の4人。 読んでいくとみ…

ボロボロになった人へ

読みました。短編集なのですがどの話もどこか心に引っかかる様な、なんともいえない感じを残してくれる話でした。 どの登場人物も いまのままじゃいけないと分かっていて、でもそれを打破するためにどうしたらいいのか分からないでもがいています。 疲れてい…

はじめての利他学 NHK出版 学びのきほん

読みました。 入門書との位置付けですが、むしろ難しいかもしれません。 短く、簡単にしようとすると誤解を招きやすい概念、それが利他だからです。 とは言え、利他のパイオニア、若松英輔さんの言葉は、なんともいえない落ち着きと静けさと優しさがあって非…

「読む」って、どんなこと? NHK出版 学びのきほん

簡単なようで意外とできない読むということ。 自分で分かったと思いこんだ時が勘違いの始まりとも言え、分かってないと思った時が「読む」の始まりともいえる、そういったものではないでしょうか。 分かったと思っても、いやまだわかっていないことがある、…

現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全―脳が超スピード化し、しかもクリエイティブに動き出す!

忙しい現代人における、集中力ならぬ、散漫力の活用。 現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全―脳が超スピード化し、しかもクリエイティブに動き出す! 作者:佐々木 俊尚 東洋経済新報社 Amzon ランキング参加中読書 MafRakutenWidgetP…

第四間氷期 (新潮文庫)

第四間氷期 (新潮文庫) 作者:公房, 安部 新潮社 Amazon よみました(二回目)。二回目にもかかわらずほとんど話を忘れていて新鮮に読めました。話の内容は主人公が作った予言機械が第四間氷期の到来を予言しその未来に向けてある組織が動き出す…。あとがきで作…

「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略

読みました。 内容は、自分で稼ぐためにどうするか、という本です。 自分で稼げる自分業を見つけるためのアプローチが紹介されていて、これまでの経験の棚卸しに役立ちます。 どこに雇ってもらうか、という観点ではなく、どうすれば自分に価値がつくか、を考…

死者の奢り

読みました。 大江健三郎が持つ、死あるいは狂気との距離感はどこから来るのでしょう。この距離感の他人との違いが、ある種の気持ち悪さとページを捲らせる駆動力の両方になっているのではないかと思います。 どんなにも異常でも、やはりそれは自分と同じ人…

アラスカ物語 新田次郎

読みました。 凄まじい人生の物語。 新田次郎の淡々とした、しかしどっしりとした筆致が主人公である安田恭輔(フランク安田)の送った人生の濃密さを際立たせているように思います。 現地の徹底した調査と、できるかぎり客観的に輪郭を描こうとする態度が読…

仕事選びのアートとサイエンス

仕事は仕事、プライベートはプライベート。そのような考え方もあるかもしません。 この本は、仕事でも自分であるか?をちゃんと考えよう、という本です。 では仕事中、自分であるとはどういうことか。それは仕事をしている時に活力を感じるかどうか。 そして…

14歳の教室 どう読みどう生きるか 若松英輔

若松さんの言葉は、ひとの心にやさしくでも真ん中にとどくので、言葉の力を感じることができると思います。繰り返し、大事なことを語ってくれます。 易しい≠簡単 「本当のことは易しい」だけど簡単なわけじゃない。それは、自転車に乗れる体験のようなものか…

自分ごとの政治学

政治とは何でしょうか。 これって政治的だよね、というと自分の意思の届かないところで起きていることだからやいやい言ってもしょうがない、という意味で使われることが多いのではないでしょうか。それほどに、政治とは知らぬ間に自分たちから遠く離れてしま…

しあわせの哲学

NHK学びの基本シリーズは30〜1時間ほどあれば読めてしまいますので気軽に学べてとても親切ですね。 幸せである、幸せになる、ということは、個別化が進行し、コミュニティによる承認が減退した現代社会では、孤独と結びつきたいへん難しい問題になっています…

人間

だいぶ前に読んだので、うろ覚えです。 「もう時間も経ってるし、平気なふりするのも上手くなったけど、それでもやっぱりあかんねん。あの時期に起こった出来事を自分の中で薄めるためにどうしたらいいんかなって考え続けてんけど、自分にとって特別な体験の…

「無理」の構造 この世の理不尽さを可視化する 細谷功

「無理」の構造 この世の理不尽さを可視化する 作者:細谷功 株式会社dZERO Amazon It is easy to believe in a RIGHT person. Howeve, you have to be careful about SENSIBLE person. He or she hears right, but it is dangerous. This is mainly because …

流れる星は生きている (中公文庫) 藤原 てい

流れる星は生きている (中公文庫) 作者:藤原 てい 中央公論新社 Amazon 新版 流れる星は生きている (偕成社文庫) 作者:藤原 てい 偕成社 Amazon This is a book recoding how people got back to Japan from Manshu(満州)when the World War II came to th…

水中の哲学者たち 永井玲衣

永井さんの言葉は、何も特別でない。誰でもが理解しやすい平易な言葉で語られている。永井さんの言葉を読むと、平易に書くことと簡単であることは似て非なるものだということを痛感させられます。わかりやすく書かれているからこそ深く、そしてそこに本質の…

偶然の散歩 森田真生

読みました。 森田さんの語り口が大好きです。 いかに早く多くの情報を取り入れるかが競争になる現代社会。しかし、森田さんの本を読んで、ふと気付かされることが多くあります。 人といるからゆっくり歩くことができる。 これは、森田さんがお子さんとの関…

地平線の相談

面白かったです。 歳が離れていても話が合う二人。 これからは、年齢や住む場所などがますます関係なくなり、個人同士が繋がり合う時代、ということを述べておられました。 これは、従来の年代のつながりがなくなったのではなく、つながりが変容するものであ…

大和路四季の花 入江泰吉

入江泰吉は何十年も奈良を取り続けた写真家です。 入江さんの奈良に関する記述は奥深く、美というのはパッと目に見えるものではないものであることをあらためて教えてくれます。見える人にこそ見えるもの。あるいは見ようとする意思のある者にふと立ち現れて…

タタール人の砂漠

読みました。 タタール人というものがおり、それが攻めてくる。それを目撃する第一人者でいたい、という主人公。ついに、それを見ることはなく、異動させられ、死んでしまいます。それだけを生き甲斐にして生きた人生。 この本を読んで、この本全体が一種の…

悲しみの秘義 若松英輔

読みました。 ぼくにとっては、とても大切な言葉がたくさん書かれている本でした。そのやさしく悲しい語り口がとても美しく、こういう感覚を言語化し共有できることに感銘をうけました。たぶん、それは、ひとつひとつの言葉をだいじに扱ってきた人だからこそ…

女二人のニューギニア 有吉 佐和子

読みました。 有吉佐和子さんの小説を読んだことのない人でも紀行ものとして純粋におもしろいです。有吉ファンであってもなくても楽しめます。 時は1969年。パプアニューギニアが独立国となる前の文字どおり未開の地。そういった場所での人々の生活や言葉な…

伊藤比呂美の歎異抄

宗教、仏教、浄土真宗。親鸞。 特にぼくが何か信心深いわけではありません。とっつきにくいものかもしれませんが、宗教はこの世の中で無視することのできないものです。また、そこにはある真理が含まれていることも事実でしょう。 伊藤比呂美さんは「歎異抄…

誰にも相談できません

読みました。 一問一答形式の高橋源一郎さんのお悩み相談です。 高橋さんの回答する時の姿勢は一貫していて、自分が同じ立場だったらどうするか。 そこから見えてくるのは、徹底して個人を尊重する、ということ。そして、自分もその苦しみを与えている立場に…